淀川区十三周辺の水害ハザードマップ(浸水具合)を確認してみた。

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最近は異常気象ばかりで何が異常気象なのかもわからない位に多くの自然現象による被害が後を絶たない時代になりつつあります。最近ですと2019年10月に発生した台風19号による浸水被害は報道でも流れている通り、被害状況は凄まじいものとなっています。今回の台風19号、大阪に関しては台風の進路もかすめる程度で被害も比較的軽微な地域とはなりましたが、一歩違えば大阪も相当な災害となっていたことは間違いありません。


十三周辺には言わずもがな浸水被害を及ぼす可能性のある河川が沢山あります。実際に台風や大雨、大地震の津波等でこの周辺は一体どの程度の影響があるものなのか、大阪市が「水害ハザードマップ」として公開してくれているので、今回はその辺りを紹介したいと思います。

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淀川が氾濫した場合

一番気になるのはコレだと思います。大阪の大動脈、淀川が氾濫した場合。よく噂で言われるのが「十三の反対側は、中津~梅田があり、大阪の大中心地となるので、もしも氾濫する様な危険性がある場合に備えて、水は北側(十三側)が先に決壊するように作られている。」という小ネタ。信憑性のない話だとは思うのですが、経済への影響等を考えた時にはあながち有り得ない話でもないので、怖い所ではあります。大阪府の洪水リスク表示のサイトでは、どういう条件で算出されているのかは不明ですが、同地区の洪水リスクに関して、淀川を挟んで北側のほうがリスクの高いエリアになっている事も散見されます。実際のところ淀川の堤防がどう決壊していくかは別として、淀川が氾濫した場合の淀川区の水害ハザードマップはこちらです。

大阪市ハザードマップより抜粋

十三駅周辺と河川沿いは5.0m~10mの浸水。その周囲でも神崎川との間の地域はほぼ3.0m~5.0mの水没地帯となってしまうので、どうしようもないです。淀川が氾濫するのは総雨量360mm(年1/1000の確率で発生)を超えた場合との記載がありますが、昨今の異常気象を考慮するとおそらくもう少し高確率で発生する時代に突入しているような気がします。(先日の台風19号でも24時間での総雨量400mmを超えた市町村が3か所も発生しています。)

南海トラフ巨大地震が発生した場合(津波)

次に今後30年以内に70~80%の確率で発生するといわれている巨大地震「南海トラフ」。マグニチュード8~9クラスと言われている大規模なものであり、それだけでもかなりの被害が出る事が予想されますが、この地震の発生に伴って津波が発生する可能性があります。南海トラフ巨大地震が発生した際の水害ハザードマップはこちらです。

津波という性質上、海に近い塚本エリア側のほうが、浸水の影響が大きい事がわかります。塚本エリア辺りは2.0~3.0mの浸水する可能性がありますが、この場合おそらく地震自体も相当の揺れが発生している筈なので、そちらによる影響も合わせて考える必要があるのかもしれません。ただ、この条件は防潮堤の地盤沈下+防潮施設(水門)が開放+満潮+M9.1という最悪の組み合わせなので、実際にはここまでの条件が揃う事はないんじゃないかという気もします。

神崎川が氾濫した場合

淀川よりも北部に位置する一級河川「神崎川」が氾濫した場合。総雨量567mm、時間最大雨量93mmという想定条件なので、神崎川自体の河川容量はかなり強力でなかなか氾濫はしない河川かと思われます。神崎川が氾濫した場合の水害ハザードマップはこちら。

この条件を満たして氾濫した場合には、淀川と神崎川にはさまれたエリアはほぼ1.0m~2.0mの浸水となってしまう様です。コレおそらくですが、神崎川が氾濫した場合には淀川のほうも氾濫している、またはする可能性がとても高い状況なんじゃないかと思うので、そう考えると2つの河川にはさまれたこのエリアは絶望しかない気がします…そんな時にはもう下手に近くの避難所に逃げるとかでなく、早めにこの周辺エリアを離れたほうが賢明ではないかと思われます。

内水氾濫した場合

「内水氾濫」とは堤防で守られた内側の土地で大雨等が降り、側道や下水の排水だけで降った雨を処理しきれなくなって、土地や道路が水に浸かってしまう事をいいます。内水氾濫した場合の水害ハザードマップはこちら。

これは単純に道路等の排水機能がどれだけ機能的に効率よく排水できているのか…という地域の状況に左右される部分なのかもしれません。十三駅前は意外に排水能力が弱いのか、色がついているエリアが多い感じですね。ただ、これも相当に総雨量と時間最大量雨量の条件が厳しく設定されているので、そこまで心配する必要も無い気がします。この条件で内水氾濫した場合に、淀川区に住んでる人が一番に心配するべきは淀川と神崎川の氾濫です。

まとめ

十三をはじめとする淀川区に住んでいる以上、一級河川が複数流入しているその影響は避けられそうにありません。今回の台風19号の様な水災もふまえて、河川に対する強化対策というのは国としてもより一層強靭に進められていく事とは思いますが、この地域に住む以上は自分が出来うる対策は準備しておく必要があります。被災用の防災グッズの拡充は勿論、マンション等の高層階に住まわれていない方で水災害系の保険加入をされてない方は、万が一に備えた保険加入も前向きに検討したほうが良い地域ではないでしょうか。後は何よりも自分の命やご家族の命が最優先だと思いますので、淀川&神崎川という巨大一級河川にはさまれた地域に住んでいるという事を常に意識して頂いて、早め早めの避難や行動をされる事を推奨します。

という訳でこの記事が読んでいただいた方の今後の防災意識に対して少しでも役に立てれば幸いでございます。。。

ほなまた!

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