気になって気になって仕方のなかった、十三一番街商店会にある 「中華料理 楓林閣」の跡地にオープンした「シルクロード楼蘭」に突撃してきました。以前、このお店がオープンした際に、このお店の特徴でもある「ハラール」についてもまとめつつ記事にさせて頂いているので、あわせてご覧ください!
とにかくこのお店、表の看板などからも伝わると思いますが、とにかく異国色が強く、しかも2階に面していて、入口がどこかのお屋敷のように豪華絢爛な感じなので、一見ではなかなか入りにくさを醸し出しているかと思います。この日も入口に置かれたメニューなんかを見ながら躊躇していましたが、微妙だったらスグに出ればいいんや!と意を決し、お店に突入しました。
一応、表にも内装のレイアウトが貼られてあり、もともと前の前に入っていたお店が和民という事からも、キャパが大きい事は想像していたんですが、入ってみると想像通りのとても大きな店内となっておりました。
お客さんはテーブルに4~5組程。店の大きさからすると賑わってるとはいえませんが、それでも、もしかすると誰もいないんじゃ…という不安も抱えての入店だったので、他に人がいるというのは少し安心する一コマでした。
店員さんに案内されて、テーブルに着席。店内は店の中央にとても広いイベントスペースを設けてあり、そこを中心として周りに席を配置したゆとりのあるレイアウト。その店内を他のお客さんが少ないのを良い事に、主婦グループの子供たちが店内を楽しそうにはしゃぎまわるというなんともほのぼのな光景が繰り広げられていました。
で、この段階で気づかされる事実が何点かありました。
まず1点目、
「聞こえてくる会話が、全部日本語じゃない。」
そう…周りのテーブルに座っているお客さんの話声が、日本語じゃなく、アジア圏?と思われる話し声ばかり。あれ?ここ本当に日本なの?と思う位に、聞こえてくる会話が謎の言葉でした。(実際には後で気づきましたが、日本語の方もいたみたいです。)
2点目。
「こんなに広いキャパなのに、ホールで走り回る店員のお姉さんが1人だけ。」
なかなか衝撃です。だって過去に和民が営業していた土地面積でホールスタッフが1人ですよ?お客さんが少ないとはいえ、広い店内を料理運びまくり、注文聞きまくりで本当に忙しそうにされてて、お店じゃなくてホールの人の体調が心配になりました。ちなみにこのお姉さん、おそらくウィグル出身の方なのかと推測されるのですが、日本語がびっくりするくらい流暢でした。
そんな店内に驚きながらもメニューを物色。まあ地雷だったらアレなので軽く食べようという
感じで、「羊のいぶくろのサラダ」と「水餃子(羊肉)」、あとは「ケイマカワップ(牛肉)」を注文。飲み物はビール。こんな特異的なお店なので、ビールなんかはそこそこお値段取られるのかと思いきや、380円。こんな変わった料理が食べられるお店でこのビール価格は破格なんじゃないかと思います。
「恐らく厨房も人少ないやろから、注文した料理も来るの遅いだろなー。」という覚悟を決めつつ…料理の提供は実際そこまで遅くはありませんでした。ただ、その時のお客さんの入り状況によって、凄く待つこともありそうな感じを受けるので、予めゆっくりでもいいやと、時間に猶予が持てる感じで訪問したほうが良いかと思います。ドリンクの提供は早かったので、個人的にはゆっくりしたい時に利用するお店として、異国(おそらくウィグル)の音楽が鳴り響いているので、異国間を堪能しながらメニューでも見ながら待つのがいいんじゃないかと。(ちなみに後に判明しましたが、厨房は男性シェフお一人でまわしているみたいです…というか確認したわけではないのですが、このお店、おそらくお二人はご夫婦で、二人だけで営業されている感じです。)
この異国間は貴重だよなーと思いながら待つこと20分弱。料理が到着したので、さっそく頂きます。ハラール料理の認定店で、ハラール料理を食べる初体験の始まりです!
「 羊のいぶくろのサラダ 」
ネギと赤&緑ピーマン、そして羊の胃袋を和えたサラダです。…サラダ?サラダというよりは炒め物に近い感じ。メニュー写真よりもネギが盛り沢山で、割とこのネギが辛みの残るネギなので好みが分かれます。次の日お休みだったので気にせず食べましたが、次の日にも臭いが残るやつですね。このネギの辛みのおかげなのかなんなのか、羊の胃袋という珍しい具材からは、それ系のケモノ臭さとかは全くなく、ミミガーと鳥皮を足して2で割ったような食感でコラーゲンが摂取できるサラダ…サラダ?でした。味付けはラー油をベースにしたドレッシングみたいなのが掛かっており、この辛さとネギの辛さが合わさって、見た目以上に辛いです。
「水餃子(羊肉)」
ラム肉の水餃子を、添付の香辛料に付けて食べるスタイルです。水餃子自体は、ラム肉の独特の風味が残っていますが、ラムなのでこんなもんかと思います。臭みを消す意味でも香辛料が付いているのかと思います。添付の香辛料は、凄く色々なスパイスが混ぜ込まれた感じのペーストで、一見とても辛そうに見えますが、見た目ほど辛みは強烈じゃなく、強めの主張をしてくる香草系…おそらくパクチーだと思うのですが、それがラム肉の臭さを中和するような感じにまとめられています。 普通の餃子とは明らかに違う、羊ならでは風味の餃子です。
「ケイマカワップ(牛肉のつくね)」
スパイシーな濃いめの味付けがされた酒のアテ的な串焼きです。牛肉ベースなので、日本人受けしそうな味です。コレ嫌いな人はあんまりいないんじゃないでしょうか。
初体験のハラール料理で、確かに豚肉を使った料理こそありませんが、これがハラールの料理ですというのは、言われないとわからないと感じました。もちろん海外のアジア系の料理なので変わっている感じはメキメキと伝わりますが、特別豚に注意して作られた料理というのを感じさせないです。ちょっと変わった料理が食べたい時に使う分には価格もリーズナブルな感じなので良いんじゃないかと思います!(食べる物や量にもよりますが、この日は二人でお会計3000円弱でした。)
なんだかんだで時間は20時を過ぎた頃、ご飯もお酒も堪能してさぁ帰ろうかと思ったぐらいに、フロア中央にある演出用のライティング装置?がフロアで走り回って遊んでいるお子様達のテンションを上げる為なのか、クルクルと動き始めました。遊んでいた子供たちも大喜び。ふと店内奥を見ると、全ての注文をこなしたシェフのご主人が、レジ付近にあるPCでライティング操作をしているみたいでした。子供に対してのサービス精神満載だなぁ…と思いながらみていると、そこから思いもがけない展開に。店内に流れていたウィグルの楽曲がノリノリの曲に切り替わったと思った矢先にそれは起こりました。
さっきまでホールで大忙しで働いていたはずのお姉さんが ウィグルの民族衣装?で踊りながらさっそうと登場したんです!
ウィグルの伝統曲なのでしょうか?華麗なダンスを披露するショータイムが始まりました。何が凄いって、さっきまで料理してたご主人がDJみたいに後で楽曲やライトを管理しつつ、ホールで忙しそうにしてたお姉さんが衣装に着替えて踊りだしてるこのシチュエーションです。ちなみに裏方に徹すると思われたご主人も後半はノリノリでダンスに参加されてました。
毎日開催しているのか、お客さんが多い時だけ開催しているのかは不明ですが、お客さんを巻き込んで、一緒に踊るのを促されたりするので、コミュ力やアドリブがダメな人は少し抵抗があるかもしれません。日本人はこういうの苦手な人が多いかもですが、これ目当てで来ている人達もいたように見受けられました!好きな人にはたまらないんじゃないでしょうか。
このダンスショーですが、特別料金が取られるわけでもなく、ただただ経営されているお二人の方がこのお店を盛り上げて流行らせようとして実施されてます。2人だけでこの大きなお店をまわそうとしている事自体には賛否あるとは思うのですが、超頑張っているのが伝わってきてなんだか応援したくなるお店です。
この記事を読んで興味をもっていただけた方がいれば、是非一度突撃してみてください!料理のメニューもこれから増やしていく予定とのことですよ。入口のやや入りにくい感じさえ突破すれば、異国感含め、色々異文化すぎる超刺激的な体験ができるので超おススメです!
2019年6月2日追記
本当にどうでもいいですが、お会計で何故か飲み物が内税で、食べ物が外税でした。こんなところもなんだか変わってる不思議なお店です!
店名 | シルクロード楼蘭 |
住所 | 大阪府大阪市淀川区十三本町1-7-4 プラザ・パオ 2F |
営業時間 | 17:00~23:00 |
TEL | 06-6309-7679 |
ほなまた。
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