阪急電鉄は東京工業大学と協働で、列車内の混雑状況を可視化するための実証実験を2022年より実施されています。阪急電鉄では中津駅から十三駅に向かう阪急神戸本線を対象に、2022年1月12日~3月31日迄の間、様々なデータ取得と解析といった実証実験が行われています。
今回の実証実験の取り組みは、東京工業大学の環境・社会理工学院、辻本研究室が開発した「列車内の混雑度解析技術」(特許出願中)の精度を検証するもので、列車内の混雑情報を可視化し、乗車前の利用客にリアルタイムで提供することによって混雑度が低い車両への乗車を促し、できるだけ混雑を避けたいという乗客のニーズに応える事を目的としているとのこと。
乗客が持っているスマートフォンのブルートゥース信号を、駅に設置した「混雑解析装置」で取得して、クラウド上のAIへデータを送信し、混雑状況を解析します。また、AIの解析制度を高めるため、駅のホーム上から「高速度カメラ」で撮影・測定した混雑状況なども組み合わせ、精度を高めたAI分析が可能になっているんだとか(ちなみにブルートゥース信号はRSSIのみを測定・記録し、また高速度カメラは顔識別機能はないため、乗客の個人情報漏洩に繋がるものではないそうです)。
端的にいうと、神戸方面に向かう阪急電車を対象に、中津駅で混雑解析装置と高速度カメラによる電車の混雑具合を解析。その情報を十三駅にスグに送信し、十三駅へまもなく到着する電車の車両ごとの混雑具合をサイネージ(液晶表示モニター)に表示して利用者にリアルタイムの混雑情報をお知らせする。十三駅でも混雑解析装置でチェックを行い、事前の混雑情報のお知らせによって、乗り込む車両を変更する等の情報活用が行われているかどうかを分析する…といった実証実験ですね。乗車する前に次に来る電車の混雑具合が確認できるというのはなかなかに近未来な感じで、とても面白い取り組みではないでしょうか。
尚、この実証実験の期間は2022年3月末までとなっていますので、阪急十三駅から神戸方面(1番線)へお出かけする予定のある方は、是非この混雑状況をお知らせするデジタルサイネージ(液晶表示モニター)を活用してみてはいかがでしょうか!このデジタルサイネージ(液晶表示モニター)は、阪急十三駅構内、1番線ホーム内に2箇所設置されているので、是非気にかけてみて下さいね!
ほなまた!
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